「どんな人生にしたいか?」、楽しい将来のイメージ、「幸せ」と、家族のうつ(1)

Bさん(50代)会社員 子供2人の場合

■あらすじ
① 初回カウンセリング
自分が悪い、自業自得だ、と自分を責め続けるBさん。人生設計を立て直すことにしました。

② どんな人生にしたいか?
「どんな人生にしたいか?」という宿題に対して、答えが浮かんできません。あまり考えたことがなかったのです。

③ 二回目のカウンセリング ~将来のイメージ~
奥様との楽しい将来像を、イメージをすることができるようになってきました。

④ 彼女の夢
夢の中にあらわれた彼女。一方、家の中はさらに荒れてきました。

⑤ 三回目カウンセリング ~気持の変化~
八方ふさがり、絶望感でいっぱいになってしまいました。そんな中、奥様を労わる気持ちが芽生えてきます。

⑥ うつ病と向き合って
家族で奥様のうつ病について話し合いをし、みんなで家事などを分担します。

⑦ 四回目カウンセリング ~元の生活に戻りたい~
慣れない生活に疲れてしまいました。早く元の生活に戻りたいという焦りがでてきます。

⑧ 幸せとは
辛い状況は続きますが、視点を変えて、奥様の幸せまで考えられるようになってきました。

⑨ 五回目カウンセリング ~最後に残ったのは家族~
彼女の存在を過去にし、奥様の病気と向き合い、家族という大切な存在が「幸せ」だということに気付きました。

【カウンセリングを受ける前までの状況】
私は結婚して25年ほどが過ぎ、子供も手のかからない年齢になりました。夫婦関係は特に問題ありません。メーカーに勤めており、営業部の課長です。社内の人間関係は良好です。
しかし、私は陰で問題を抱えていました。
5年の付き合いになる彼女から突然別れを宣告され、どうしていいかわからないでいるのです。
私は、私の下で働いてくれていた派遣社員の女性と、不倫関係にありました。
とても気のきく優しい女性でした。明るい性格から、飲み会などによく顔を出していました。ある飲み会の帰り道、ちょっとしたきっかけで二人きりになり、そこから関係がはじまりました。
彼女には彼氏がいたため、はじめは割り切った付き合いだったのですが、しばらくして彼氏と別れ、本格的な付き合いに入っていきました。一緒にいると楽しくて、若さを取り戻したような、そんな気持ちになれ、嬉しかったのです。初めて恋愛をしたような、そんな高揚感がありました。彼女を深く愛していたのです。
彼女も同じように私を心底愛してくれました。そして、結婚を口にするようになっていったのです。私たち二人の気持ちは固まっていました。しかし、私には子供がいます。家内との関係も決して悪くはなかったし、裏切っているという後ろめたさがあり、かえって以前より家内を労わっていました。そんなこともあり、とても離婚を口に出す気持ちになれませんでした。
家庭と彼女、この二つがいつまでも続いていけばいいと思っていました。
ところが、彼女に突然彼氏ができたのです。そして、出会いから三ヶ月で電撃結婚をしてしまったのです。私は気持ちの整理がつかず、離婚しなかった自分を責め、結婚してしまった彼女を恨み、毎日が苦しく、生きる意味すら見失っていました。
そんな中、家内に浮気がばれ、家庭内がめちゃくちゃになってしまいました。家内が嫌いなわけではないので、家内との関係を修復したいと思っていました。しかし、気持ちの整理がつかず、毎日葛藤していました。
そこに追い討ちをかけるように、家内が体調を崩し、うつ病と診断されてしまいました。
今では、家内に対して申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。
自分の気持ちの整理と、今後の自分の人生を見つめなおしたいと思い、カウンセリングを受けることにしました。